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性的少年 4

 何日かして、中学校を楽しく過ごしているお兄ちゃんの部屋に、なにか手がかりがあるんじゃないかとこっそり入った。久しぶりだ。最近、お兄ちゃんは僕を部屋に入れてくれない。だから、お兄ちゃんがいないのを見計らってこっそりと入る。ドキドキしながらいざ入ってみると、もったいつけている割には、プラモデルやら、アイドルのポスターやら、頭の悪そうな部屋だった。ギターもあるけど弾いている姿は見たことがない。音も聞こえてきた覚えがない。もったいないなあ。ぱっと見て、なにも見つからなそうだなと思い、部屋から出ていこうとした。でも見ていない場所もある。机の引き出しの中や、なんとなくなにかありそうな気配を感じるベッドの下。兄弟とはいえ、プライバシーはきっちりしないといけない。けど、逆に兄弟だから別にいいんじゃないかというのもあり、見ることにした。机の引き出しを上から順に見ていったけど、説明するだけ無駄なものばかりだった。最後、机の一番下にあって一番大きな引き出しを開けた。出てきたのは、お兄ちゃんが中学校で使っている教科書だった。そういうことじゃないんだよ、使えない兄だなあなんて思いつつも、間になにか挟まってないかを確認しながらぺらぺらめくっていった。ほとんどが小学校でも習うものばかりで、違いといえば「算数」が「数学」になっているくらいだ。その中に、「保健体育」という教科書があった。保健体育? 聞いたことのない科目の教科書だ。保健だよりと体育が合体したものなのかな? 得体の知れない教科書なので開いて読んでみた。目次を見る限り、あまり興味をそそられないものばかりで、閉じようとした瞬間、それが飛び込んできた。

 「女性のからだ」

 僕はなぜか胸が高鳴り、その場でページを開いた。とてもどきどき。恐る恐る。するとそこには、題名どおりに女性の身体についての説明があり、イラストもあってわかりやすく書かれていた。お姉ちゃんが毎月下旬頃になると機嫌が超悪い理由がわかった。イラついたり、心が不安定になったり、体の具合が悪くなることもあるらしい。ふーん。「生理」か。これが赤飯を食べるというあれか。うちも、お姉ちゃんが小5か小6の時に食べた。なぜ今日は赤飯なのかとお母さんに聞いたら、「お姉ちゃんが大人になったからよ」と言っていた。当時はさっぱり意味がわからなかったのだけれど、なるほど、こういうことだったのか。その時はお姉ちゃんが特別大人になったようには見えず、「お姉ちゃん、チン毛生えてきたんだろう。やーい、チン毛ババア、チン毛ババア」と言ったら、いつもはつかみかかってくるお姉ちゃんがこの時は泣き出して、僕はお父さんとお母さんからも怒られ、僕も泣いた。



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